生活保護の相談・申請

生活保護の相談・申請はできる限り家族全員で来てほしいという話

どうも、元生活保護ケースワーカーの坂本です。

「生活保護の相談・申請に際し家族が付いていってもいいのか?」

元生活保護ケースワーカー的には「できれば全員で来てほしい」というのが応えです。

以下理由を書いていきます。

生活保護は世帯単位で受給するから

この場合の家族というのは「生計を同一にしている者」のことを指します。

生活保護は「世帯単位で受給する」のが原則

つまり、同居の息子はガンガン稼いでいるものの、両親は年金もなく貯金もないからと言って両親だけ生活保護を受給することは基本的に無理。

つまり世帯全員の収入・貯金の状況が生活保護の要否判断に繋がります。

「世帯分離」という考え方もありますが、あくまでもそれは例外
例えば「生活のあては立たないが家族1名が強硬に生活保護に反対している」ケースなど、困った場合は管轄の福祉事務所に相談してください。

生活保護は世帯全員が生活保護の受給に同意する必要があるから

生活保護は原則「申請主義」。

本人が「生活保護を受けたい」と申請する必要があるのです。

生活保護になると自動車に乗れなかったり、収入を申告する必要があったりと保護を受けていないときに比べて生活に制約を受けるのは事実。

また、年金の受給額にも影響が出ます。(追納すればいいけど)

このため家族間で生活保護を受ける受けないでモメるケースも多いです。

奥さんが保護の申請をしたけど旦那が「保護を受けたくない」と主張し、結局保護申請を取り下げるケースも0ではありません。

このため相談時に話を聞いて家族全員が同意したうえで保護申請を申請したほうがいいと思います。

本人が事故で意識不明、認知症などの場合は「申請」ができないため職権で保護になる場合もあります。

一人で話を聞くのは大変だから

生活保護の説明をするだけでも数時間かかってしまうこともあります。

生活に困窮している状態はストレスフルであり、その状態で長時間話を聞くことは精神的にも肉体的にも困難です。

また話は多岐にわたります。

困っている現状を話しながら職員が話したことを覚えるのは一人では困難です。

家族で行って一人がメモを取る役、一人が話を聞く役などに分かれた方が良いと思います。

信頼できる友人に着いてきてもらうのも一つの手段です

質問をしやすくなる

生活保護について知らない人が日本人の大勢です。

わからないことがたくさんあって質問したいこともあると思います。

その際、家族で行って職員を質問攻めにしてください。

質問に対して職員は答えてくれます。

生活保護を受給してから「こんなつもりじゃなかったのに!」とトラブルになる可能性が減るので職員時代は質問をしてくれる人のほうがありがたかったです。

保護申請前に出来る限り不明点を質問した方がいいと思います。

複数人で行ってわからない点を質問攻めにした方がいいと思います。

ガンガン質問した方がいいと思います。
少なくとも質問したところで嫌な顔はされないでしょう。

まとめ:説明を家族全員で聞いてから申請するかどうかを考えてほしい

複数人いる世帯の者が生活保護を申請する場合には、全員で福祉事務所に行った方がいいと思います。

みんなで話を聞いてから保護の申請をするかどうか考えた方がいいと思います。

個人的には小中学生の子については多感な時期に知らなくていいことを知ってしまう場合があるので連れてこない方がいいと思います