こんにちは、坂本と申します。
自分は地方の小規模な市役所で福祉関係を5年務めたあと、カスみたいな零細に勤めてしまったのち、社員3,000名程度の民間企業(大手子会社)に転職しました。
市役所から大手子会社に転職して基本的に満足しています。
特に仕事をするうえで業務以外のいらないストレスが減ったことが良かったと思ってます。
今回は市役所職員から民間企業のサラリーマンに転職して楽になったことについて書いていきたいと思います。
「市民」を相手にする必要がなくなった
一番ストレスが減ったこととしては「市民」を相手にする必要が無くなったということです。
自分は元々生活保護のケースワーカーをしていましたので、「市民」の中でももっとも大変な部類と毎日格闘する生活でした。
現在はそのような人と関わることがないためかなり精神的に楽になりました。
市役所、公的機関という性質上、関わる「市民」来庁する「市民」の多くは普通に働いて納税している方は少なく、何らかの問題を抱えている人がほとんどです。
民間企業なら出禁にする人でも拒めないのです。
そんな人を毎日相手にする必要がなくなったのが精神的に非常に楽です。。
要するに自分に奉仕の精神がなかったのと、金を払わず権利を主張する人が嫌いだったのだと思います。
自分の生命を心配する必要がなくなった
仕事をする中で自分自身の生命を心配する必要がなくなったことも良かったです。
前述の通り市役所時代、初の配属が生活保護ケースワーカーでした。
仕事の中では何度か生命の危機を感じることが多かったです。不正受給者に対する生活保護のいわゆる打ち切りや、反社会勢力による生活保護の申請に対する対応などにおいてはその場、逆恨みして襲われるのではないかという不安と毎日戦っていました。
後ろから襲われないか気にしながら残業後庁舎を出るなんてことはしばしば。(数十年前それで刺された職員の話も聞いていたのでなおさら不安でした)
「なぜ自分は手取り10万円代の端金で希望していなかった生活保護CWをやり、しかも殺されることを心配しながら働かなくてはいけないのか…」
と思いながら仕事をしていました。
現在、労務関係の仕事をしております。同じ会社の社員を相手にする仕事です。
文句はそこそこ言われるものの、少なくとも自らの生命を奪われないか心配する必要はありませんのでまったく気になりませんね。
「サビ残」「ボランティアという名の強制徴発」がなくなった
市役所に関わらず公務員は「人件費」「人を使う」ということについて軽く見ていると思います。
「予算がないから残業代は出ません」「休日の市主催の祭りの警備に『ボランティアとして無給で』参加してほしい」「これは『手伝い』だから」などといって職員に対して金を払わずに使われます。
一方で民間企業は労働基準法の適用対象。(厳密に言うと地方公務員も一部適用されますが…)
労基法に違反させるようなことをやってしまえば労働基準監督署に駆け込まれてしまいます。
このためある程度の規模を超える会社、コンプライアンスを備えている会社であればサビ残・ボランティアとしての強制徴発なんてことはまずないのではないかと思います。
もっとも、某ペットフード会社など事件は多々ありますが、「問題となる」「問題として取り上げられる」という点において実質的に通報する先がない市役所時代よりもだいぶ良いのではないでしょうか。
(ちなみにですが公務員特有の他人をタダで使わせるというのは市民ボランティアや出入りの業者に対しても同様だったりします)
民間企業の方が役所に比べて変な上司の率が低い
転職した民間企業の社員の学歴のボリューム層は市役所時代と大体同じです。
しかしながら、上司の変人率は圧倒的に現在の民間企業の方が低いです。
民間企業の方が管理職の能力が優れているのは、管理職になる人間の質ではなく「公務員」という組織自体に問題があると思います。
公務員という完全年功序列かつクビにならない、また人数削減によりプレイングマネージャーを求められるという風土の中においては管理職登用にあたってマネジメント能力が重要視されていなかったように思えます。
公務員においては仕事を円滑に進める能力、部下をマネジメントする能力よりも上に従順な態度、他の部署に仕事を押し付ける能力の方が重要視されされるのでしょう。
これでは役所のさらに上の幹部連中にとっては望ましいのかもしれませんが、部下としてはたまったものではありません。
またその姿を見て自分は将来あんな人間になりたいとは思えませんでした。
現在働いている民間企業では市役所と比べ、マネジメント能力を管理職により強く求めているように思えます。
結局人が嫌いだっただけかも
色々述べてきましたが、自分は市役所という「接客業」に対して辟易していたのではないかと思っています。
議員・上司・同僚・市民といった面倒な人間と関わることにストレスを感じていたのではないかと感じました。
円滑な仕事を進めるにあたってこれらのファクターが足を引っ張ってくること、それに伴う不満が高じて市役所を辞めることにつながったのではないかと思っています。
もっとも、市役所という対外・対内ともストレス要因が多かった仕事を辞め、現在の仕事につけたことはとても良かったと思っています。